犬や猫でも子供を産むのに・・・

「犬や猫でも子供を産むのに、あんたはまともに子供も産めないのか!!」

これはその昔、舅が私に放ったキョーレツな言葉です。

妊娠中、つわりがひどかった私

初めての子供を身ごもった瞬間から「つわり」に襲われた私。
はじめは、微熱と吐き気とだるさで
風邪かな?と思いましたが、
もしやと思い、受診すると妊娠していました。

とても嬉しかったけど、
それから妊娠6か月になるころまで、
つわりはずっと続きました。

吐き気、めまい、ふらつき、食欲不振、
乗り物酔いのような症状。
食欲もなく、1日オレンジ1個と水ぐらいしか
食べることができません。

仕事も続けていたので辛かった。
あっという間に体重は7キロ落ちてしまい、
仕事にも行けないくらいで
妊娠悪阻ということで入院してしまいました。

舅、病室にやってきてまで・・・

今はどのような治療かわかりませんが、
当時は栄養分の点滴をしながら、絶食を数日しました。
水分だけはとったかな。
絶食して、食欲を呼び覚ますためだそうです。

入院とは自分でもびっくりしたけど、
毎日の生活自体がふらふら状態だったので、
同居していた舅姑たちと離れて、
気兼ねなくひとりで病室で休めるのは正直嬉しかった。

気晴らしにテレビをみたり、
雑誌をパラパラめくったり、
外の景色をのんびりみたり・・・・

そんな時、どかどかと足音が!
舅姑小姑がやってきたのです。

リラックスしている私を見て、
舅は激怒。

「こっちは農作業で疲れているのに、
あんたはベットで気楽にごろごろしていて
どういうことだ!!」


「仮病じゃないか?」

「○○(小姑1)、○○(小姑2)、ふたりとも
つわり、なんかなかったぞ!
なんであんただけ!こんなことになるんだ!!」


そして
「犬や猫でも子供を産むのに、あんたはまともに子供も産めないのか!!」

姑はおろおろしたり、
小姑は舅とタッグを組んでいるし・・・
夫はそんな舅に対して怒って言い返して、
舅がそれに言い返して怒鳴り散らして・・・
私は悲しくて泣いていました。

もう病室は大騒ぎ。

看護婦さんが駆けつけて、その場をおさめて
舅たちには帰ってもらいました。

人は必ずわかってくれると信じていた。

今では、もうハラスメントもいいとこ!!
モラハラ、セクハラ、いろんなハラスメントですよね。

当時は腹が立つやら、
悲しいやら、
つわりがひどすぎるのが、せつないやら。

何がなんだかわからずに
暗い気持ちになってしまいました。

今思えばもっと反撃すれば良かった。
さっさと別居&絶縁すればよかった。
と思います。

でも当時の私は、とてもあきらめが悪かった。
人は話せば必ずわかってくれると信じていたのです。
舅や姑、小姑だって、時間をかければ必ずわかってくれると
信じていたのです。

25歳の私は、それまでの人生、周りの人に恵まれていたのかもしれません。
だから、そんな甘いこと考えてたのかな?
今のならそう思います。

話したって、
ダメなものはダメなんです。
分かり合えない人も必ずいる。

そんなことに気づかなかった。
そして、ワタシ、頑固だったのです。
さっさとあきらめればよかったのにね~。

自分を癒して、幸せに生きよう。

このことは、30年以上たった今でも忘れることはできません。
でも、今でも悔しいかといえばそうでもないかも。
舅が数年前に亡くなってしまったこともあるけど、
その前から、あまり腹立たしく思わなくなりました。

なぜかな。

この「犬や猫でも・・・」のあと
いろいろな荒波がありました。

そのたびに傷つきながら、
もがきながら
自分の生きやすい道をつかみ取ったからだと
思うのです。

だから、今となっては、昔話。
こうしてブログにも書くことができるようになりました。
昔は思い出しただけでも、気持ち悪くなったけど。

こんなこと言われた。
あんなことされた。
それはそれ。

愚痴を吐いたり、
悔しがるのもいいんです。

でもそれだけじゃつまらない。
自分の大切な人生。

過ぎてみれば、あははと笑い飛ばせる自分になりたいな。
と思います。
今、そうなれたかな?

そのためには、時には強くならなくちゃ!
反撃もあり。
受け流すのもあり。

そんな凛とした強い女性になれたらいいな。
と思う今日この頃なのです。






タイトルとURLをコピーしました