舅姑、小姑を利用して交渉力やコミュニケーション能力を磨く

嫌々やってる同居でも、
この経験がその後の人生で役立つ事もありました。
そのひとつが交渉術やコミュニケーション能力です。

先を行く先輩からのエール

きっかけはある雑誌の記事でした。
もう30年くらい前の事。

当時、舅姑、小姑との関係に心身ともに疲れきっていました。

そんなとき目に留まった、ある女性社長さんの記事。
その社長さんは子育て中のママさんを積極的に雇用しているということで、
主婦向け雑誌のインタビューに応じていたのだと思います。

これからの時代は女性もやりたいことをやる時代。
結婚、子育てと、社会参画の両立がテーマでした。

記事の最後に、こんなことが書いてあったんです。

私は舅姑でほんとうに苦労しました。
舅は古い気質で女性が働くなんてとんでもない。
という考えの人。
それゆえ軋轢もあったけど、
少しずつ、少しずつ、外で働く時間を増やして
舅に文句を言われながらも、淡々と続けたそうです。
何年も、何十年も。
そうこうしていくうちに、舅も根負けしたようなことが書かれていました。

そのあとに、

その辺は、いろんな方法を考えて努力をしていかないと。

それが大変だとか、面倒だとか、
それぐらい出来ないでどうしますか。


この最後の文章。
それぐらい出来ないでどうしますか。

この文章に、背中を押された気がしたんです。

待っているだけじゃ何も始まらないよ。
自分の思うように生きるには、
それなりの努力や、知恵や、工夫
反発されてもへこたれないねばり強さ。
そんな覚悟が必要なんだよ。
って、先を行く先輩に背中を押された気がしたんです。

参考にすべきはビジネス書、心理学書。

それからは、舅姑たちを、ひとつの教材?のように思うときがありました。
ま、やりとりでゲームみたいなものですね。
こう言ったら、どうでるか?
こうしたらどうかな?
自分の目的を達成するための道筋をかんがえたり。

事例その1:コンサートに行く。

当時好きなアーティストが家から30分くらいのホールでコンサートがありました。
行きたいな。
でも、舅姑小姑がスクラムくんで、
主婦なのにけしからん!的に反対されるに決まってます。

昔の私なら何も考えずに
そのコンサートに行きたいって、言ってました。
そして反対されて、気まずいムードになって
結局行っても、楽しめなかったり、もしかしたら行けないかも・・・

でも、新しい私は違います。
予め交渉術の本で研究。
まずは遠方のコンサートに参加したい、泊りがけで。
と目的の事より大きな事案で交渉に入ります。
当然、舅は反対して、姑小姑たちからもお説教。

しばらく放置しておいて、
1週間くらいたって、
この間の泊りがけのコンサートはあきらめました。
で、家から30分くらいのところでコンサートがあることがわかりました。
2時間くらいのコンサートで全部で3時間くらい家を空けます。
それぐらい大丈夫ですよね。
と交渉します。

すんなりOKはでないけど、
まあしかたないなというような空気感になりました。
で、まあいつも通りぶちぶち言われましたけど、
それは想定内。
もう、そんなことは気にしない。気にしない。
行ったもん勝ちだもんね。
この時点で相当図太くなりました^^

要するに本題より大きな案件をダミーとして準備する事。
ずるいかしら?私。
いえいえ、これは交渉術で、ビジネス本から学びました。
ビジネス本、嫁姑関係にも大いに役立ちます。

事例その2:家づくり、2階にベランダがほしい。

これは家を作る時の話です。
完全同居での家づくり。
うるさい舅、それなりに意見する姑、外野からうるさい小姑たち。
誰が住む家なの?
小姑たちは、関係ないのに細かいことまで口出ししてきます。

その中で、やっぱり対立したことがありました。
それは2階にベランダを作るかどうか。

舅は家のポイントは屋根棟だ。瓦が重要なのだから、ベランダなんてけしからん!
って感じで・・・・・
私としては、一応ベランダが欲しかったのです。
誰がその部屋を使うかは別として、
将来的にそこで
景色を観たり、
町の花火大会を見れたり、
ベランダガーデンみたいにしたり・・・・
実用的には布団干しとか洗濯干しなどでも利用できます。

舅がそういえば、みんな右にならえで反対しません。
舅姑小姑ふたり合計4人で圧力をかけてきます。
夫はというと、短気なのですぐ喧嘩になって、
意地の張り合い。終着点が亡くなってしまいます。

なにか良い知恵はないかな。
これは、心理学の本を参考にしました。

まずは、舅が溺愛している小学生の姪を話のテーブルに持ち出します。
姪の家(姉の嫁ぎ先)にはベランダがあるのです。
なので、話のついでにさりげなく
姪がいるときに
「姪ちゃんはベランダの椅子でジュースを飲むのが好きなんだよね~」
(これは既にリサーチ済み)
「うん、暑いときはサイコーだよ!」
という具合に話がはずみます。
当時私の子供も保育園児なので
「いいな~ベランダでジュース」
「おじいちゃん、新しいおうちベランダあるんだよね?」
姪は溺愛。
私の子供も姪ほどではないけれど、甘々です。
「もちろん、ベランダ作るに決まってるよ~」
ハイ!完了!

あの時の気持ちよさ忘れられません。笑

これは、「将を射んとする者はまず馬を射よ」というのかな。
心理学の本で学びました。
YESといわせたい相手を正面から説得するのではなく、
説得したい相手のリスペクトすべき人を落とす。
間接的に説得完了。

この場合はリスペクトというより、溺愛対象ですね。
姪は初孫なので、ものすごくかわいがっており、
それに私もてこずりました。
なので、ここで利用させていただきました。

長男嫁の立場を利用して人間力アップ

昔の私は、会社でも人付き合いでも
正面切って、正直にするのが正義だと思っていました。

要領よく立ち回るのは悪いこと、ずるいこと。
みたいな・・・・

でも、自分の正義が相手の正義だとは限らないし、
結局はお互いに気持ちよく関わるコミュニケーションのやり方のひとつ
なんだと理解することができました。

何気なく手に取ったビジネス本や心理学本が
嫁姑、舅、小姑問題に役立つなんて、
新鮮な驚きでした。

舅姑、小姑は人間力アップのための教材よ!
いつもそんな風には思えないけど、
そんな心の余裕がほしいですね。

いろいろな経験を積んで、
少しの事には動じない。
自分の信念を持つ。
そんな女性になれたらいいな。なんて思います。


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